飲食店に対し、外国人観光客の対応に関する調査を実施。コミュニケーション面での課題を感じつつも、約6割の飲食店は来店の増加に前向き

飲食店に特化したリサーチサービス「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証一部:3963)は、飲食店.COM会員を対象に、外国人観光客の対応に関するアンケート調査を実施いたしました。

<本調査について>
■調査概要

調査対象:飲食店.COM会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:275名
調査期間: 2018年7月13日~2018年7月19日
調査方法:インターネット調査

■回答者について
本調査にご協力いただいた回答者のうち69.1%が1店舗のみを運営しております。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は60.4%(首都圏の飲食店の割合は78.6%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。


<調査結果について>
■外国人観光客の来店頻度について、約10%の飲食店が「毎日」、約20%が「週に数回」と回答

まず、外国人観光客の来店頻度について聞いたところ、「毎日(10.5%)」、「週に数回(20.4%)」、「月に数回(33.1%)」、「ほぼ来店しない(26.9%)」、「まったく来店しない(9.1%)」、という回答が得られました。

1

引き続き、「毎日」「週に数回」「月に数回」「ほぼ来店しない」のいずれかに回答した飲食店に対し、全来店者数における外国人観光客の割合を聞いたところ、「5%以下(77.2%)」、「6%~10%(12.0%)」、「11%~20%(4.4%)」、「21%~30%(2.8%)」、「31%~40%(0.8%)」、「41%~50%(0.4%)」、「51%以上(2.4%)」、という回答が得られました。

2


■57.8%の飲食店が、外国人観光客の来店数を増やしたいと回答
次に、外国人観光客の来店数を増やしたいと思うかどうかを聞いたところ、「とても思う(18.5%)」、「どちらかと言えばそう思う(39.3%)」、「どちらかと言えばそう思わない(29.8%)」、「まったく思わない(12.4%)」という回答が得られ、約6割の飲食店は外国人観光客の来店に前向きであるという事がわかりました。

3

引き続き、その理由を自由記述形式で聞いたところ、以下の回答が得られました。


※「とても思う」/「どちらかと言えばそう思う」の理由
「客単価」に関する回答
・観光利用で客単価が高い傾向にあるので 。(東京都/フランス料理/1店舗)

・外国人のお客様は日本人よりお酒をよく飲む方が多く単価がよい。(東京都/専門料理/1店舗)

・日本の方よりも客単価が高いから。(京都府/そば・うどん/1店舗)

・団体で来店してくれて、単価も良いので。(大阪府/ラーメン/1店舗)

「SNSでの拡散」に関する回答
・口コミ力が高いので、評価を頂ければSNSの口コミで広がり、来客数が伸びるため。 (東京都/寿司/6~10店舗)

・口コミやSNSでの拡散が国内だけではなく世界規模になり、外国のお客様同士の繋がりが非常に強い為。 (東京都/カフェ/2店舗)

・美味しいと思ったら必ずSNSを使うので拡散してくれる。(岐阜県/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)

「店内の雰囲気作り」に関する回答
・業態がフレンチの為、外国人がたくさん店内にいると雰囲気が出るから。(東京都/フランス料理/1店舗)

・海外の方がいると、英語を話せる日本人が話したがる傾向にあるため、お店に活気が出る。(東京都/バー/1店舗)

・お店の雰囲気がお洒落になりますし、想像していたよりもマナーの良い方が多いのでお店としては大歓迎です。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

※「まったく思わない」/「どちらかと言えばそう思わない」の理由
「外国語でのコミュニケーション」に関する回答
・外国語メニューの作成が出来ない、外国語が出来ない、説明に時間がかかる。(東京都/和食/1店舗)

・全スタッフが日本語以外しゃべれないのでコミュニケーションをとるのが難しい。それに伴い、人員が外国人観光客に割かれてしまい、店が回らなくなる為。(愛知県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・外国語対応ができないスタッフの方が多く、混雑していると対応できないため。(東京都/和食/3~5店舗)

・繁忙時に、対応が遅れてしまうため。英語に堪能な人員が多くなく、回転率が悪くなる為。(埼玉県/イタリア料理/1店舗)

「常連客への配慮」に関する回答
・観光客のような一時的に来るお客さんよりも継続して来られるお客さんをターゲットにしているため。(東京都/フランス料理/1店舗)

・近所の常連さんが満席で入れなくなるため。(大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・常連のお客さんが増えてきた中で席数が少ないので、観光客にスポットを当ててしまうと、せっかく着いてきた常連のお客さんが入らなくなってしまうため。(神奈川県/イタリア料理/1店舗)

「文化の違いやマナー」に関する回答
・ 文化の違いによるトラブルが多いほか、言語の問題や解決すべき点が増えるため。(東京都/その他/1店舗)

・チャージの文化が受け入れられない。(東京都/バー/1店舗)

・以前よりはマナーが良くなりましたが、やはりそうでないお客様が多いのが現実ですので、あまり歓迎していません。 東京都/その他/1店舗)

客単価の高さやSNS拡散力などのメリットを理由に、半数以上の飲食店が外国人観光客の来店数を増加させたいと考える一方で、コミュニケーションの難しさやマナーの違いによるトラブルや、常連客への配慮などの理由から、外国人観光客の来店数増加に消極的な飲食店も少なくないようです。

■59.6%の飲食店が「料理や食材の説明」が課題と回答
また、外国人観光客の対応について、課題と感じる事について聞いたところ(複数回答可)、「料理や食材の説明(59.6%)」、「店内でのマナー(44.0%)」、「苦手な食材の対応(40.4%)」、「予約の受付(32.4%)」、「会計に関する説明(26.5%)」、「オーダー間違い(21.5%)」、「決済方法(16.7%)」、「その他(6.5%)」、「特に課題は感じない(14.2%)」という結果になりました。

4

引き続き、外国人観光客対応における課題の具体的なエピソードについて自由記述形式で聞いたところ、以下のような回答が得られました。

・日本語が全く話せない外国のお客様が来店されて、英語のメニューも無く英語も話せず大変な事が有りました。その時は携帯の翻訳アプリで何とか対応しました。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

・中国語以外全く話せない団体客であったときのメニュー説明やオーダーテイクで困ったことがある。(大阪府/和食/1店舗)

・メニューの内容がよく理解されていないまま注文を受けるので、残されることがよくある。(東京都/テイクアウト/1店舗)

・焼肉店です。外国語メニューはあるものの、牛肉の部位の違いの説明が難しい。従業員の拙い英語ではどうやっても通じなかった。(東京都/焼肉/2店舗)

・海外からメールで予約をいただいてたのですが、当日来店時間間際になって「急病で行かれない」とメールでキャンセルされたことがありました。完全予約制の店のため、このような場合非常に困ります。ホテルのようにクレジットカード番号を聞いておくなど、増加に従ってなにか対策をせねばならないかと思っています。(東京都/和食/1店舗)

・食べ放題をやっているが取るだけ取って大量に残して帰ったり、テーブル上やその下も汚く散らかし放題で他の客が不快に感じる。(東京都/洋食/3~5店舗)

・突き出し代を請求するとクレームになる。(東京都/居酒屋・ダイニングバー/31~50店舗)

・来店されてからは英語でもなんとかなるが、電話対応までは難しい。(東京都/フランス料理/2店舗)

・メニューに英語はつけているのですが、日替わりメニューや、宗教関係やベジタリアンの方に食材を説明するのが難しい。(東京都/カフェ/1店舗)

・クレジット決済を導入していないが、クレジットしか決済できないと言われてしまった。 (東京都/カフェ/6~10店舗)


これらの回答からは、飲食店における外国人観光客の来店対策はまだ十分ではなく、多くの飲食店が様々な課題を感じている様子が窺えます。なかでもコミュニケーションの難しさを問題視する回答は多く、オペレーションには改善の余地があると考えられます。


■調査結果の引用時のお願い
本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願い申し上げます。
・クレジットに、「飲食店.COM(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」( https://www.inshokuten.com/research/company/ )へのリンク付与をお願いいたします。