飲食店の2割が1年以内に「お通し」を値上げ。7割が何らかのチャージを請求 〜お通しから席料等への請求項目変更の動きも〜

飲食店の出店・開業・運営に役立つサービスをワンストップで提供する「飲食店ドットコム」(https://www.inshokuten.com/home/)を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証プライム市場:3963)は、飲食店ドットコム会員を対象に、お通しやサービス料についてアンケート調査を実施いたしました。弊社では2018年2月にも飲食店のお通しに関する調査を実施しており、継続調査となります(前回の調査結果:https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000314.000001049.html
  • 本調査について


調査概要

調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)

回答数:373名(うち、お通し代・サービス料が発生する業態の経営者・運営者 272名)

調査期間:2023年8月9日~2023年8月16日

調査方法:インターネット調査


回答者について

本調査にご協力いただいた回答者のうち83.6%が2店舗以内の運営店舗です。また、回答者のうち東京にある飲食店の割合は55.5%(首都圏の飲食店の割合は71.3%)となっており、こうした背景が結果に影響していると推測されます。

また、72.9%の回答者が、一般的にお通し代やサービス料の発生する業態(レストラン・和食店、居酒屋、バーなど)を運営していると回答しています。


▼お通し代やサービス料の発生する業態か


  • 調査結果について

 ■「お通し代」を請求する飲食店は50%から38%に減少も、70%が何らかのチャージ料を請求

お通し代やサービス料の発生する業態を運営していると回答した人に対し、会計時の請求に含まれる項目について聞いたところ(複数回答可)、「お通し代(38.2%)」、「サービス料(15.1%)」、「席料(28.7%)」、「いずれも請求していない(29.4%)」、という回答になりました。

2018年の調査と比較すると、「お通し代」を請求している飲食店(50%)は12%減少。代わりに「席料」の請求が6%増加する一方で「いずれも請求していない」飲食店も6%増加する結果となりました。


▼会計時に請求している項目 ※複数回答(N=272)


具体的な飲食店の取り組みを聞いたところ、さまざまな声が寄せられました。


<お通し代 / 席料の導入>
・物価高騰等のため、商品全体の値上げよりお通し代を実施した。 (岐阜県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・無料の乾き物の提供から、手作りの惣菜に変更し、お通し・席料を頂くようにした。 (東京都/バー/1店舗)
・アルコール消毒や使い捨ておしぼり、次亜塩素酸噴霧器を導入した為、経費が以前よりかかることから席料・衛生対策代として1人200円もらうようになった。 (沖縄県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・席を間引いた分、客単、客質を上げる必要があったので滞在時間により席料を加算するシステムをとるようにした (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)


<請求項目を変更>
・以前はお通し代として頂いておりましたが、要らないと言うお客さんや慣習の無い外国人が来るため、名目上、席料及びチャージと位置付けしました。 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)
・バーなので、スタッフドリンク¥1000だけいただくようにしました (愛知県/カラオケ・パブ・スナック/2店舗)
・お通しの有無を選べるようにした (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)



お通しの価格は40%が「300円〜399円」。2018年よりも値上がり傾向

また、お通しを提供していると回答した店舗に対し、お通し代について聞いたところ、ボリュームゾーンとしては「200円~299円(11.5%)」、「300円~399円(40.4%)」、「400円~499円(14.4%)」、「500円~599円(21.2%)」、「600円~699円(5.8%)」という結果になりました。


2018年の調査と比較すると、「300円~399円」が48.3%から40.4%に7.9%減少、「400円~499円」が11.5%から14.4%に3.9%増加、「500円~599円」が17.2%から21.2%に4%増加、「600円~699円」が4.6%から5.8%に1.2%増加と全体的に価格が上昇傾向にあることがわかりました。


▼お通しの金額は? (N=104)


お通しの金額や内容について変更したことについて聞いたところ、「値上げ」や、お通しのグレードを下げることで実質値上げを行っている意見が散見されました。


<値上げ>
・税込みにして、50円上げた (東京都/イタリア料理/3~5店舗)
・時給アップの為、お通し代200円から250円へ、二階座敷席のみ席料200円を新設。(千葉県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)


<お通しをダウングレード>
・食品ロスを無くすため、手作り料理からスナック菓子に変更しました。お通しカットも可能にしました。 (埼玉県/カラオケ・パブ・スナック/1店舗)
・一品料理を作っていたが、乾きものに変更した。 (東京都/バー/1店舗)
・安い食材に変更 (埼玉県/洋食/1店舗)



1年以内に「お通し代」を値上げした飲食店は20%
続いて、お通しを提供している店舗に対し、最近の物価高騰の影響がないか調査するため、直近1年での「お通し代」の価格変更について聞きました。1年以内の価格変更として、「値上げした(20.2%)」、「変更していないが、値上げを検討中(16.3%)」、「値下げした(1.9%)」、「変更していないし、する予定もない(61.5%)」という結果になりました。
今後も物価高騰が考えられることと、値上げを検討中の飲食店が16.3%あるため、今後「お通し代」を値上げする飲食店は増える可能性が考えられます。


▼1年以内に「お通し代」の価格変更をしましたか?(N=104)

「お通し」を提供する飲食店の64%が「質にこだわっている」

次に、お通しを提供している店舗に対し、「お通し」を提供する上で実施していることについて聞いたところ、64.4%が「お通しの質にこだわっている」と最多の回答。続いて、42.3%が「定期的なメニュー変更を行っている」、25%が「お通しの説明を目立つ場所に明記している」と回答しました。ただ、お通しへの理解が得られないお客様が一定するいるようで、「『お通しカット』を可能にしている(22.1%)」、「外国人客へは提供を行っていない(16.3%)」という結果になりました。


▼「お通し」を提供する上で気をつけていることは?※複数回答(N=104)


続いて、「お通し」を提供している飲食店に、運営されているお店の「お通し」について、自慢できるポイント・工夫しているポイントを聞いたところ、さまざまな声が寄せられました。


<食材へのこだわり / 手作り>
・手作り (埼玉県/イタリア料理/1店舗)
・毎日日替わりで、旬の食材を使っている (東京都/和食/1店舗)
・あまりクオリティー低いとお客様に最初の時点で印象が下がってしまうと思うのでクオリティーが低くならないようにしている (東京都/その他/2店舗)


<複数提供 / 選べる>
・旬の3品等 (東京都/洋食/51~100店舗)
・タンシチューを提供しているのと、他にも選べるお通しを幾つか用意してある。 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・魚介類と肉類などの2種類提供し、定期的に内容も変えている。 (兵庫県/居酒屋・ダイニングバー/2店舗)


<食材の活用>
・注文されなかった前菜を小さいサイズでお通しとして提供している。毎日焼いているパンと一緒に。 (東京都/イタリア料理/1店舗)
・お通しは「店の顔」「最初に口にする大事な一品」を念頭において試作メニュー、売れ残りをメニューと違う調理法で出したりと、ありきたりを出さない様に心がけています。お陰でお通しを楽しみにしてる方がいたりと好評頂いてます。 (大阪府/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・刺身などを扱う当店では刺身の端材がよく貯まります。それらを市販のネギトロと和えて提供すると大変喜ばれます。 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)


<お酒のアテ>
・1番お酒に合う料理を出すことで、アルコール注文の初速をつけている (千葉県/テイクアウト/3~5店舗)
・お酒のアテなので量は少ないですが、2種類提供している。 (東京都/バー/1店舗)
・お通し一つで、最初の一杯目のアテになるように、量と味を考えている (東京都/居酒屋・ダイニングバー/31~50店舗)


<早さ>
・特に工夫はしていないが、出来合いの物で簡単に素早く提供できるようにしている (東京都/居酒屋・ダイニングバー/6~10店舗)
・素早く提供出来る枝豆に固定している。 (埼玉県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)


<その他>

・食べ放題 (東京都/居酒屋・ダイニングバー/6~10店舗)
・温かいものというルールを設けています。 (大阪府/その他/101店舗以上)
・注文率1番の出し巻き卵をお通しにした。 (神奈川県/カフェ/1店舗)
・店のコンセプトを伝える内容にする (京都府/その他/31~50店舗)
・バーというお酒がメインの業態なので、一杯目のお酒に合わせたおつまみをご提供するようにしている。(マリアージュ) (神奈川県/バー/1店舗)
・焼き鳥居酒屋なので出来るだけ揚げたての鳥の食材で熱々を提供するか、週末には刺身(メニューにないのと、仕込んで冷蔵庫に入れてスタンバイ出来る)を提供している。 (新潟県/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)


最後に、回答者全員に対して、お通しやサービス料などは払いたくない、外国人には分かりにくい、などの反対意見があることについて考えを聞いたところ、多くの意見が寄せられました。


<外国人にも提供する>
・必要なら、お通しは席料に含まれてますと説明すれば良い。入店時にバーチャージを取ることを説明し、納得行かない方の入店はお断りしているので今のところは問題ありません。入店時にちゃんと説明があれば、問題ないのではと思います。 (東京都/バー/1店舗)
・メニュー表に記載しておけば、特に問題はないと思う。 (東京都/バー/1店舗)
・チャージ料・席料は入場券みたいなもんなんで払いたくない人は入場をお断りすれば良いのかと。外国人に分かりにくいともよく言うが、我々が海外に行くとチップを請求される。それはそれで分かりずらい。ほぼ一緒かと。 (東京都/その他/1店舗)


<外国人には提供しない方が良い>
・外国人にたくさん来てほしければ、お通しは分かりづらいのでやめた方が良いと思う。ただ、そもそも私もお通しというシステムは不要だと思っているので、自分の店では提供していません。 (長野県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・外国人はお通し料金を心から嫌っていますので、今後もお通しをやる見込みはありません! (東京都/お弁当・惣菜・デリ/6~10店舗
・必要だと思うが海外からのお客様には理解頂けない事が多い。入り口での丁寧な説明が求められるのではないか。 (東京都/イタリア料理/51~100店舗)
・客側にとってのメリットを感じないので無しにしている。もし外国人の方が来られて、有る事の意味や説明を求められても答えられないと思うので、個人的には無しで良いと思っている。 (大阪府/カラオケ・パブ・スナック/1店舗)



■調査結果の引用時のお願い
本調査結果の引用時には、以下のご対応をお願い申し上げます。
・クレジットに、「飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」(https://www.inshokuten.com/research/company/)へのリンク付与をお願いいたします。
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株式会社シンクロ・フード 広報 今西・大木
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