10月29日は「おしぼりの日」!布派42%、巻き直し/香りに工夫~飲食店のおしぼり事情を調査

飲食店の出店・開業・運営に役立つサービスをワンストップで提供する「飲食店ドットコム」を運営する株式会社シンクロ・フード(本社:東京都渋谷区、代表取締役:藤代真一、東証プライム市場:3963)は、10月29日が「おしぼりの日」であることに因み、飲食店ドットコム会員を対象に、飲食店の「おしぼり」の利用状況に関するアンケート調査を実施いたしました。

本調査について

調査概要

調査対象:飲食店ドットコム会員(飲食店経営者・運営者)
回答数:335
調査期間:2025年10月7日~2025年10月12日
調査方法:インターネット調査

回答者について

本調査にご協力いただいた回答者のうち、72.8%が1店舗運営となっており、店舗の業態は、居酒屋・ダイニングバーを筆頭に多彩に分散しています。また、東京にある飲食店の割合は50.4%(首都圏の飲食店の割合は67.8%)となっています。これらの背景が結果に影響していると推測されます。



調査結果について

上記の飲食事業者のうち、店舗でおしぼりを提供している311名の方に下記のアンケートを実施しました。

約42%が布タイプを提供。うち半数は「季節によって提供温度を変えている」

まずはおしぼりを「提供している」と回答した方に対し、提供しているおしぼりのタイプを聞いたところ、「使い捨てタイプ(紙・不織布など)」(51.8%)、「布タイプ」(42.4%)と、9.4%の差で「使い捨てタイプ」が多い結果に。また、「両方を使い分けている」(5.8%)という回答も見られました。
さらに、布タイプのおしぼりを提供している方に、提供時のおしぼりの温度について聞いたところ、最多は「季節によって(温度を)変えている」(51.3%)という結果に。また、「熱々にしている」(15.3%)、「温かくしている」(23.3%)と合計38.6%が温かくして提供しており、「冷たくしている」はわずか4%に留まりました。



 

「おしぼりのこだわりポイント」、最多は「厚さ・丈夫さ」

続いて、おしぼりを提供している飲食店に対して、おしぼりでこだわっているポイントについて聞きました。
最も多かったのは「厚さ・丈夫さ」(62.4%)、続いて「大きさ」(29.9%)と実用性を重視した内容になりました。一方で、「高級感」(21.5%)や「香り」(19.0%)など、“心地よさ”を重視する声も一定数見られました。



「巻き直し」や「香り付け」も!おしぼり提供時の工夫やこだわり

おしぼり提供時に工夫していることや、こだわりについて聞いたところ、多くの意見が寄せられました。

  <温度・季節対応の工夫>
・夏は冷たい物を出しています(千葉県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・春夏は冷やし、秋冬は温めることです(東京都/バー/1店舗)
・季節関係なく、温かいおしぼりと冷たいおしぼりを用意していて、お客様に好きな方を選んでもらっている(東京都/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)

<香り・清潔感への配慮>
・匂いを1番大事にしてます。レモンのシートを入れ常に良い香りにしてます(東京都/イタリア料理/1店舗)
・そのままだと消毒くさいので、必ず柔軟剤で香りをつける。季節によって温度調節、出す時はトレーに乗せる(東京都/イタリア料理/3~5店舗)
・夏季などはおしぼりウォーマーの中にハッカ油を染み込ませたティッシュペーパーを入れておしぼりの香りも楽しんでいる(埼玉県/カラオケ・パブ・スナック/1店舗)

<巻き方・提供方法へのこだわり>
・必ず巻き直して使う。出す方向も同じ方向に。ウォーマーの中に香りのシートを入れている(東京都/専門料理/1店舗)
・広げて手渡し(東京都/居酒屋・ダイニングバー/6~10店舗)
・一度ゆすいでからまきなおし。提供直前に香り付けする(東京都/和食/6~10店舗)

<提供タイミング・対象の工夫>
・ご予約の方の名前をかいたり、メッセージを書いてお渡しする(長野県/居酒屋・ダイニングバー/3~5店舗)
・食事をする方のみへの提供(兵庫県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・コース料理で利用しているので、ご来店時とメイン料理後デザート前の二度提供している(埼玉県/洋食/1店舗)

 

約62%の飲食店が、価格の安さでおしぼりを選定

次に、現在店舗で提供しているおしぼりを選んだ理由について聞いたところ、最も多かったのは「価格の安さ」(62.1%)、続いて「商品の品質」(42.4%)、「衛生面での安心感」(19.3%)という結果に。先の質問で実用的な部分にこだわりつつも、価格を最も重視していることがわかりました。



約39%の飲食店が、おしぼりの購入・契約先の変更を「検討したことがある」と回答

さらに、おしぼりの購入・契約先の変更を検討したことがあるか聞いたところ、39.2%が「ある」(62.1%)、55.0%が「ない」と回答。
検討したことある方に対して、その理由を聞くと、圧倒的に多かったのが「価格への不満」(66.4%)であることが明らかになりました。物価や人件費の高騰でさまざまな見直しを迫られる中、おしぼりについても価格の見直しを行なっていると推測されます。




おしぼりの単価は、6割以上が「1本10円未満」。低コスト運用が主流

次に、おしぼりの単価について聞いたところ、1本あたりの単価は「5〜10円未満」(33.8%)が最も多く、次いで「5円未満」(27.0%)が続く結果になりました。
全体の6割が10円未満に収まり、コストを抑えながらも、おしぼりを提供する店舗が多数を占める結果となりました。
一方、月間使用本数は「201〜500本」が最も多い結果に(30.9%)。運営店舗の総数での回答となっているため数にばらつきがありますが、約7割が1店舗運営になっていることが影響していると考えられます。



約17%の飲食店が、布タイプのおしぼりの提供をやめることを「検討したことがある」と回答

最後に、布タイプのおしぼりを提供している飲食店に、「布タイプの提供をやめることを検討したことがあるか」聞いたところ、「ある」と回答したのは17.3%に留まりました。
78.7%の飲食店は「ない」と回答しており、布おしぼりに対する根強い支持があることがわかります。



さらに、布タイプの利用をやめることを検討したことがあると回答した方に、その理由を聞いたところ、下記のような意見が寄せられました。

  <コスト・契約条件のミスマッチ>
・単価が高いから(岡山県/居酒屋・ダイニングバー/1店舗)
・価格の急騰、業者の引き取り時間が合わない、担当者が気に入らない、引き取り迄の衛生状態(虫が湧く)(福井県/洋食/1店舗)
・おしぼり屋さんの最低契約が月400本。実際はその人数まで来客がないため。(東京都/バー/1店舗)

<衛生面・コロナ対応>
・コロナ禍お客さんが来なくて毎月の仕入れ代が高すぎるから(愛知県/フランス料理/1店舗)
・コロナ渦の時に衛生面から使い捨てを検討(埼玉県/中華/31~50店舗)
・コロナ禍前後は使い捨てにした(埼玉県/カラオケ・パブ・スナック/1店舗)

<不衛生さ・保管環境への不満>
・ウォーマー、おしぼり在庫のスペース ・ウォーマーへおしぼりの補充 ・嫌な臭いと不衛生感(埼玉県/その他/3~5店舗)
・使用済みおしぼりの回収頻度の少なさ (東京都/専門料理/1店舗)
・洗濯が大変。あと、おしぼりで鼻をかむ人がいる。そうすると洗濯する気にもなれずおしぼりは廃棄。顔を拭かれるのも正直迷惑(東京都/和食/1店舗)

   

調査結果の引用時のお願い

・クレジットに「飲食店ドットコム(株式会社シンクロ・フード)調べ」と明記ください。
・WEB上で引用いただく際には、「飲食店リサーチ」 (https://www.inshokuten.com/research/company/)のリンク付与をお願いいたします。